最初にお断りしておきますが、当サイトの掲載内容はアマチュア研究の結果であり、何ら学術的な評価を得たものではありません。真摯な姿勢で解釈に取り組んだつもりですが、素人による自由研究の範疇であることをお忘れなくお楽しみ頂ければ幸いです。 |
「有名な中国の兵法書である孫子の兵法の名言を学び、ビジネスの成功させるスキルを習得したい」と思い立ち、孫子の兵法の解読書を読み始めましたが、整合性の取れた解読書に出会ったことがなく、ビジネス解釈された書籍においては超訳が多過ぎて何を学んでいるのかわからなくなりました。
そこで、自分自身で孫子の兵法の十三篇の全文を解読することにしました。その際、1冊の漢和辞典で論理的に解読することを試みました。
その結果、孫子の兵法は最初の一文から最後の一文まで、意味を積み上げながら教えを説き、徐々に理解を深めていく構成であり、且つ、一つの記述で複数の解読文が仕上がることがわかりました。解読方法や構造については「孫子兵法の構造と解読方法」を参照して頂くこととして、記述された漢字に対して採用した意味を「語句の注」で明記し、意味を積み上げている箇所や関連する記述や補足説明については「解読の注」に記しました。
この「解読の注」では、「其一1-1」等の記号で参照元の句を明示しています。漢数字は十三篇の順番であり、ハイフン左側のアラビア数字は各篇において教えのまとまりを明示するために区切った順番であり、右側のアラビア数字は各まとまりにおける句の連番です。この記号は、解読作業時に参照した情報を明示するために記載したものです。関連する句を検索する場合は、「サイト内検索」にこの記号を使って頂ければ幾分かは便利になります。
当サイトの解読文だけが読みたい方は、各ページの「解読文」だけを読み進めて頂ければ教えの内容は掴めると思います。その際、気になった点があれば、「語句の注」や「解読の注」を参照してみてください。また、多くの方は名言だけを手軽にお読みになりたいのでは?と思い、「孫子兵法 名言の間違い20選」も用意してみました。
なお、当初はビジネス解釈することが目的でしたが、孫子兵法を解読した結果、直ちに命を懸ける戦争とビジネスを同列に扱って解釈することはできないと判断して却下するに至りました。そして、行軍篇以降の解読によって、孫子兵法は過去の戦争事例を統計して類型したものとわかりました。そのため、孫子兵法に学んでビジネスに活かすのであれば、過去のビジネス事例を統計して成否に繋がるパターンを類型することになると思います。
<解読の記録>
- 解読完了日 :2022年7月12日
- 解読した句の数:426句
- 四通りの句の数:270句
- 八通りの句の数:156句
- 解読文の総数 :2,328つ
- Wordページ数 :1,563頁
- Wordの文字数 :1,431,360文字
- 解読期間 :約2年7カ月
- 解読した周回数:三周
<最後に・・・>掲載している解読文等は、後日に間違いに気付いたり、表記の整合性を確保するために語句を統一することがあり、随時修正していく予定です。予めご了承くださいませ。
参考文献
・漢和辞典:全訳漢辞海 第三版(三省堂)
・國際電腦漢字及異體字知識庫(WEBサイト) 漢辞海に掲載されていない漢字を調べる際に使用
・中國哲學書電子化計劃「銀雀山漢墓竹簡(孫子)」(WEBサイト)
・浅野裕一著 孫子 (講談社学術文庫) 1997年出版 ※「解読の注」では「孫子(講談社)」と表記
・金谷治著 新訂孫子(岩波書店) 2000年出版 ※「解読の注」では「新訂孫子(岩波)」と表記
・校訂 七書孫子 藤井利八 松山堂 ※「解読の注」では「七書孫子」と表記
・Web漢文大系(WEBサイト)
・湯浅邦弘著 孫子・三十六計(角川ソフィア文庫)
・吉田松陰「孫子評註」を読む 森田吉彦著(PHP新書)
・米陸軍戦略大学校テキスト 孫子とクラウゼヴィッツ マイケル・I・ハンデル著(日経ビジネス人文庫)
・超訳 孫子の兵法「最後に勝つ人」の絶対ルール 田口佳史著(知的生きかた文庫)
・小さな会社こそが勝ち続ける 孫子の兵法経営戦略 長尾 一洋著(明日香出版)
・最高の戦略教科書 孫子 守屋淳著(日本経済新聞出版)
当サイトで掲載している原文は「中國哲學書電子化計劃」で確認できた”竹簡孫子に記述されていた漢字”を最優先にしています。「中國哲學書電子化計劃」で欠落がある場合は、適宜、 竹簡孫子を底本にしたとする孫子(講談社)を主として、他に新訂孫子(岩波)、七書孫子、Web漢文大系の原文を参考にして補っております。その際、 補った考え方も「解読の注」に記しておきました。 なお、当サイトで掲載している”書き下し文”は、運営者が独学で作成したものです。文意を掴むことを優先したため、書き下し文には間違いが多々あると想像しています。間違いがあれば随時修正いたしますので宜しくお願いいたします。 |
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