敢えて問う、賊も使う可きに然える衛りの若き虖。曰く、可きなり、越人と呉人は相い悪るなり、其の同じくすると当てれば周して済むなり、相い救うは左右の手の若し。

其十一4-3

敢問、賊可使若衛然虖。曰、可。越人與吳人相惡也、當其同周而濟也、相救若左右手。

gǎn wèn、zéi kĕ shǐ ruò wèi rán hū。yuē、kĕ。yuè rén yŭ wú rén xiàng è yĕ、dāng qí tóng zhōu ér jì yĕ、xiàng jiù ruò zuǒ yoù shoǔ。

解読文

①失礼ながらお聞きます。自国に歯向かう元敵兵達も働かせなければならない時は火災のようにどんどん攻め込む正攻法部隊のようであるか?孫先生は「適合するのである。越国人民と呉国人民は互いに中傷するのであり、敵を共有していると見なせば団結して互いに中傷することを止めるのであり、力を合わせて助け合う様子は左右の手のようである」と説く。

②そして、孫先生は「敵里等を奪い取る自軍の兵士達に対して大騒ぎして抵抗した敵人民は、自軍の兵士達を嫌がって威嚇するのであり、もし敵を共有するならば威嚇することを止めて自軍の兵士達と団結するのであり、蔑ろにしていた自軍の兵士達に手を貸して力を合わせて将軍を助ける利点となるのである」と説く。陣地にした元敵里を侵犯する敵軍が出現したという知らせがあれば、自国に歯向かう元敵兵達も使命に向き合って、正攻法部隊の兵士達に素直に従うのである。

③自国に歯向かう元敵兵達に使命を知らせて「同意である」と言えば、思い切って任務を遂行させることができるのであり、自分達の里等を敵軍から防衛することを正しいと思って、虎が吠えるように敵軍を威嚇するのである。大騒ぎして抵抗した元敵人民は、自軍が統治する元敵里等を奪い取る敵軍が出現すれば悪人を選択して自軍の味方になるのであり、すぐに敵人民は自軍に追随しようとして団結することに成功するのであり、自国を支持しない元敵人民も自軍の援護兵として尊重するのである。

④自国に歯向かう元敵兵達は積極的に訪れてご機嫌を伺うべきであり、そうして自軍の兵士達に威嚇する行為を防ぐことで、使命に素直に従わせることができるのである。大騒ぎして抵抗した元敵人民が力を合わせて悪事を行う時は人数で勝る自国の人民によってあしらうのであり、大騒ぎして抵抗した元敵人民は里等の一定の区画で取り囲んで封じることで人数が増えないように防止するのであり、自国を支持しない元敵人民は、気を配って観察して悪事を防ぐのである。

⑤自軍の兵士達に威嚇して自国に歯向かう元敵兵達は、そうして干渉して、積極的に養えば改心させるに至った結果、自国に適合するのである。思いやりによって対処すれば、大騒ぎして抵抗した元敵人民は次第に恥ずかしく思って散るように消えていくのであり、将軍は大騒ぎして抵抗した元敵人民を取り囲んで封じた区画を司ることに成功するのであり、自国を支持しない元敵人民は、改心して自国を尊重するだろう。

⑥素直に従う元敵人民は勝手にさせても利点になるのであり、自軍の兵士達に威嚇する行為を防ぐことは正しいと思って、自国に歯向かう元敵兵達に強く干渉して、自国に適合させようとするのである。素直に従う元敵人民は、自国に歯向かう元敵兵達がいると判断すれば、大声で話して自国の思いやりを仲間に伝え広めるのであり、このように大騒ぎして抵抗した元敵人民を取り囲んで封じた区画をあまねく歩きまわって自国に抵抗する行為を停止させるのであり、素直に従う元敵人民は自国を支持しない元敵人民に接近して改心させるのである。

⑦ここまでにしても自軍の兵士達に威嚇する元敵兵は刺客であり、強く尋問することで、その刺客が素直に従う使命を言わせて防がなければならない。大声で話す元敵兵達を観察して将軍の可愛がる者を強奪する悪事があればその元敵兵と向き合うのであり、行き届いた将軍は、このように将軍の可愛がる者を強奪する悪事に関わる元敵兵達を判別して利用するのであり、将軍は、可愛がる者の殺害を手引きする敵間者の官位を下げて悪事を防ぐのである。

⑧自国に歯向かう元敵兵達を改心させて素直に従う元敵人民となれば、勇ましく命令した時、火災のようにどんどん攻め込む正攻法部隊となって虎が吠えるように敵軍を威嚇するのである。自国の思いやりによって大騒ぎして抵抗した元敵人民が自軍の味方になれば、力を合わせて侵犯する敵軍と対峙した時、敵軍は散るように消えるのである。将軍は、自軍の兵士達と元敵人民を集合させて兵士数を増やして、武器を完備することで敵軍を防ぎ止めるのである。自国を支持しない元敵人民を素直に従わせて、軍隊に勢いを生じさせて陣地にした元敵里等を侵犯する敵軍を防ぐのである。
書き下し文
①敢えて問う、賊(ぞく)も使う可きに然(も)える衛(まも)りの若(ごと)き虖(か)。曰く、可(よ)きなり、越人と呉人は相い悪(そし)るなり、其の同じくすると当てれば周して済(や)むなり、相い救うは左右の手の若(ごと)し。

②然(しか)して曰く、越する人に呉して与(あ)たる人は相い悪(にく)みて虖(こ)するなり、当(も)し其の同じくすらば済(や)めて周するなり、左にする手を右(たす)けて相い若(なんじ)を救う可たるなり。敢(おか)すものありの問(おとず)れあれば、賊(ぞく)も使(し)に可(あ)たりて、衛(まも)りに若(したが)うなり。

③賊(ぞく)に使(し)を問(つ)げて可(き)くと曰えば、敢(あ)えてせしむ可きなり、衛(まも)ること然(しか)りとして虖(こ)する若(ごと)し。呉する人は越する人あれば悪を相(えら)びて与(くみ)するなり、当(まさ)に其の而(なんじ)に同じくせんとして周すること済(な)るなり、相い左する手も若(なんじ)の救(きゅう)として右(とうと)ぶなり。

④賊(ぞく)は敢(あ)えて問う可きなり、然(しか)して虖(こ)すること衛(まも)りて、曰(ここ)に使(し)に若(したが)わしむ可きなり。呉する人の相い悪なすに越える人に与(くみ)するなり、其の同(どう)に周(めぐ)りて済(ま)すこと当たるなり、若(なんじ)に左する手は右(たす)けて相(み)て救うなり。

⑤虖(こ)する賊(ぞく)は、然(しか)して問いて、敢(あ)えて衛(いとな)めば可(い)え使(し)むに若(いた)り、曰(ここ)に可(き)なり。人(じん)に与(くみ)すれば、呉する人は相い悪(は)じて越(ち)るなり、而(なんじ)は其の周(めぐ)る同(どう)を当たること済(な)すなり、相い左する手は救いて若(なんじ)を右(とうと)ばん。

⑥若(したが)うものは使うも可たるなり、虖(こ)すること衛(まも)ること然(しか)りとして、賊(ぞく)に敢(かん)なりて問いて、曰(ここ)に可(き)かしめんとするなり。人は悪ありと相(み)れば、呉して人(じん)を与(くみ)に越(つた)えるなり、其れ同(どう)を周(めぐ)りて而(なんじ)に当たること済(や)めしむなり、若(したが)うものは相い左する手に右して救わしむなり。

⑦然(しか)れども虖(こ)するものは賊(ぞく)なり、敢(かん)なりて問いて、若(したが)う使(し)を曰わしめて衛(まも)る可きなり。呉する人を相(み)て与(くみ)する人を越する悪あれば可(あ)たるなり、周たる而(なんじ)は其れ同(とも)にするものを当てて済(もち)いるなり、若(なんじ)は右するものを手にする相を左して救うなり。

⑧賊(ぞく)の可(い)え使(し)めて若(したが)うものたれば、敢(かん)なりて問(もん)なすに、然(も)える衛(まも)りたりて虖(こ)するなり。人(じん)に呉する人の与(くみ)すれば、相い悪に可(あ)たるに、曰(ここ)に越(ち)るなり。而(なんじ)は同(あつ)めしめて済(ま)して、周(あまね)くして其の当たるなり。左する手を若(したが)わしめて、右たらしめて相い救うなり。
<語句の注>
・「敢」は①失礼ながら、②侵犯する、③思い切って行う、④⑤積極的にする、⑥⑦強い、⑧勇ましい、の意味。
・「問」は①聞く、②音信、③知らせる、④訪れてご機嫌を伺う、⑤⑥干渉する、⑦尋問する、⑧命令、の意味。
・「賊」は①②③④⑤⑥反乱を起こし国を傾ける反逆者、⑦刺客、⑧反乱を起こし国を傾ける反逆者、の意味。
・1つ目の「可」は①~しなければならない、②向き合う、③~できる、④~すべきである、⑤病気が治る、⑥長所、⑦~しなければならない、⑧病気が治る、の意味。
・「使」は①働かせる、②③④使命、⑤使役形、⑥勝手にさせる、⑦使命、⑧使役形、の意味。
・1つ目の「若」は①~のようである、②素直に従う、③~のようである、④素直に従う、⑤(ある状態や日時に)達する、⑥⑦⑧素直に従う、の意味。
・「衛」は①②守備兵、③④防ぐ、⑤養う、⑥⑦防ぐ、⑧守備兵、の意味。
・「然」は①火がつく、②そして、③正しいと思う、④⑤そうして、⑥正しいと思う、⑦そうではあるが、⑧火がつく、の意味。
・「虖」は①疑問の助詞、②③④⑤⑥⑦⑧虎が吠える、の意味。
・「曰」は①②~と説く、③~と言う、④⑤⑥語気の強調、⑦~と言う、⑧語気の強調、の意味。
・2つ目の「可」は①適合するさま、②長所、③同意である、④~できる、⑤⑥適合するさま、⑦向き合う、⑧対する、の意味。
・「越」は①国名、②③強奪する、④まさる、⑤散るように消える、⑥伝え広める、⑦強奪する、⑧散るように消える、の意味。
・1つ目の「人」は①住民、②③④民衆、⑤⑥思いやり、⑦ある人、⑧思いやり、の意味。
・「与」は①と、②相手に抵抗する、③味方になる、④あしらう、⑤対処する、⑥仲間、⑦親しく付き従う、⑧味方になる、の意味。
・「呉」は①国名、②③④⑤かまびすしくする、⑥⑦大声で話す、⑧かまびすしくする、の意味。
・2つ目の「人」は①住民、②③④⑤⑥⑦⑧民衆、の意味。
・1つ目の「相」は①互いに、②ある対象に、③選択する、④力を合わせて、⑤次第に、⑥鑑定する、⑦観察する、⑧力を合わせて、の意味。
・「悪」は①中傷する、②嫌がる、③悪人、④悪事、⑤恥ずかしく思うさま、⑥悪人、⑦悪事、⑧悪人、の意味。
・1つ目の「也」は①②③⑤⑥⑦⑧断定の語気、の意味。
・「当」は①(ある物事が一致していると)見なす、②もし~なら、③きっと~であろう、④防ぎ止める、⑤司る、⑥(相手と対等の力で)抵抗する、⑦(犯した罪に相当の刑を)判決する、⑧防ぎ止める、の意味。
・「其」は①②③④⑤敵の代名詞、⑥⑦このように、⑧敵の代名詞、の意味。
・「同」は①②共有する、③追随する、④⑤⑥地域の区画、⑦関わる、⑧集合する、の意味。
・「周」は①②③団結する、④⑤取り囲む、⑥あまねく歩きまわる、⑦行き届くさま、⑧完備するさま、の意味。
・「而」は①②順接の関係を表す接続詞、③あなた、④順接の関係を表す接続詞、⑤⑥⑦⑧あなた、の意味。
・「済」は①②停止する、③成功する、④増える、⑤成功する、⑥停止する、⑦利用する、⑧増やす、の意味。
・2つ目の「也」は①②③④⑤⑥⑦断定の語気、の意味。
・2つ目の「相」は①②力を合わせて、③ある対象に、④観察する、⑤⑥ある対象に、⑦案内人、⑧ある対象に、の意味。
・「救」は①②助ける、③援護兵、④防ぐ、⑤⑥治す、⑦⑧防ぐ、の意味。
・2つ目の「若」は①~のようである、②③④⑤あなた、⑥素直に従う、⑦あなた、⑧素直に従う、の意味。
・「左」は①左、②蔑ろにする、③④⑤⑥支持しない、⑦官位を下げる、⑧支持しない、の意味。
・「右」は①右、②手をかす、③尊重する、④気を配る、⑤尊重する、⑥近づく、⑦親しむ、⑧勢力のあるさま、の意味。
・「手」は①手、②③④⑤⑥人、⑦手で殺す、⑧人、の意味。
<解読の注>
・孫子(講談社)の原文は「敢問、則可使若率然虖。曰、可。越人與吳人相惡也、當其同舟而濟也、相救若左右手。」として「賊」を「則」とし、「衛」を「率」とし、「周」を「舟」とするが、中國哲學書電子化計劃「銀雀山漢墓竹簡(孫子)」の原文を採用した。
・この句には八通りの書き下し文と解読文がある。①②③④⑤⑥⑦⑧と付番して、それぞれについて解説する。

・この句について詳しく解説したページがあります。
孫子の名言「呉人と越人の相い悪むや、其の舟を同じくして済りて風に遇うに当たりて、其の相い救うや左右の手の如し」の間違い

<①について>
・「賊」の“反乱を起こし国を傾ける反逆者”は、其十5-1③「歯向かう元敵兵達は組織化された反乱分子となって自国へ仕返ししようとする」の歯向かう元敵兵達を指すと考察。結果、「自国に歯向かう元敵兵達」と解読。②③④⑤⑥⑧も同様に解読。

・「然える衛り」の直訳は“火がついた守備兵”となる。これは其十一4-2④「然える衛り」の「火災のようにどんどん攻め込む正攻法部隊」と同意と考察。結果、「火災のようにどんどん攻め込む正攻法部隊」と解読。⑧も同様に解読。

・「曰」の“~と説く”は、孫武が回答している設定と推察。結果、「孫先生は~と説く」と補って解読。②も同様に解読。

・「済」の“停止する”は、越国人民と呉国人民が互いに中傷することを止めることと考察。結果、「互いに中傷することを止める」と補って解読。

<②について>
・「越する人」の直訳は“強奪する民衆”となる。これは侵略戦争を仕掛けて敵里等を奪い取る自軍の兵士達を指すと考察。結果、「敵里等を奪い取る自軍の兵士達」と解読。

・「呉して与たる人」の直訳は“かまびすしく相手に抵抗する民衆”となる。この民衆は自軍が奪い取った敵里等の人民と考察できるため、「大騒ぎして抵抗した敵人民」と解読。

・「相い悪みて虖する」の直訳は“ある対象を嫌がって虎が吠える”となる。これは、敵人民が自軍の兵士達を嫌がって虎が吠えるように威嚇することと考察。結果、「自軍の兵士達を嫌がって威嚇する」と解読。

・「済」の“停止する”は、陣地にした敵人民が自軍の兵士達に対する威嚇を止めることと考察。結果、「威嚇することを止める」と補って解読。

・「周」の“団結する”は、陣地にした敵人民が自軍の兵士達と団結することと考察。結果、「自軍の兵士達と団結する」と補って解読。

・「敢すものありの問れ」の直訳は“侵犯する者が出現した音信”となる。“侵犯する者”は、自軍が陣地にして統治している元敵里等を侵犯する存在であるため敵軍と考察できる。結果、「陣地にした元敵里を侵犯する敵軍が出現したという知らせ」と解読。

・「衛」の“守備兵”は、①「火災のようにどんどん攻め込む正攻法部隊」の兵士達を指すと考察。結果、「正攻法部隊の兵士達」と解読。

<③について>
・「敢」の“思い切って行う”は、「与えられた任務」を思い切って実行できるのだと解釈。結果、使役形で「思い切って任務を遂行させる」と解読。

・「衛ること然りとする」の“防ぐことを正しいと思う”となる。この“防ぐ”は、「自国に歯向かう元敵兵達」が自分達の里等を侵犯する敵軍に対して防衛することと考察。結果、「自分達の里等を敵軍から防衛することを正しいと思う」と補って解読。

・「虖する若し」の直訳は“虎が吠えるようである”となる。これは、「自国に歯向かう元敵兵達」が、自分達の里等を侵犯する敵軍に対して虎が吠えるように威嚇することと考察。結果、「虎が吠えるように敵軍を威嚇するのである」と補って解読。

・「呉する人」の直訳は“かまびすしくする民衆”となる。これは②「呉して与たる人」の「大騒ぎして抵抗した敵人民」の意味を積み上げていると考察。但し、ここでは自軍の統治下にあると解釈して「大騒ぎして抵抗した元敵人民」と補って解読。④⑤⑧も同様に解読。

・「越する人」の直訳は“強奪する民衆”となる。これは陣地にして自軍がすっかり統治した元敵里等を侵犯する敵軍を指すと考察。結果、「自軍が統治する元敵里等を奪い取る敵軍」と解読。

・「当に其の而に同じくせんとす」の直訳は“すぐに敵はあなたに追随しようとする”となる。話の流れより敵人民が自軍の兵士達に倣って従うことと考察。結果、「すぐに敵人民は自軍に追随しようとする」と解読。

・「相い左する手」の直訳は“ある対象を指示しない人”となる。これは話の流れより「自国を支持しない元敵人民」と解読。⑤⑥も同様に解読。

<④について>
・「虖すること衛る」の直訳は“虎が吠えることを防ぐ”となる。この “虎が吠える”は、②「虖」で記述された「自軍の兵士達を嫌がって威嚇する」の意味を積み上げていると考察。結果、「自軍の兵士達に威嚇する行為を防ぐ」と補って解読。

・「越える人」の直訳は“勝る民衆”となる。これは力を合わせて悪事を行うために結集した元敵人民を抑える自国の人民を指すと考察。つまり、元敵人民を超過する人数で取り囲んで抑えるのだと解釈できる。結果、「人数で勝る自国の人民」と解読。

・「其」の“敵の代名詞”は、「呉する人」の「大騒ぎして抵抗した元敵人民」を指示する代名詞と解読。結果、「大騒ぎして抵抗した元敵人民」と解読。

・「同に周る」の直訳は“地域の区画で取り囲む”となる。これは其二5-2③「リーダーとなって物事を処理する役人は、人民の生活を支える職務を主管し、災いする人民と交流して馴染みになり、危害を与えようとする自国に仕返ししたい人民を町、村、里、集落に封じるに至るのである」の“町、村、里、集落に封じる”ことと考察。結果、「里等の一定の区画で取り囲んで封じる」と補って解読。

・「済すこと当たる」の直訳は“増えることを防ぎ止める”となる。これは「自国を支持しない元敵人民」の人数が増えることを防止することと考察。結果、「人数が増えないように防止する」とわかりやすく言い換えた。

・「若に左する手」の直訳は“あなたを指示しない人”となる。これは③「相い左する手」の「自国を支持しない元敵人民」と同意と考察。結果、「自国を支持しない元敵人民」と解読。

・「救」の“防ぐ”は、「自国を支持しない元敵人民」の悪事を防ぐことと考察。結果、「悪事を防ぐ」と補って解読。

<⑤について>
・「虖」の“虎が吠える”は、②「虖」で記述された「自軍の兵士達を嫌がって威嚇する」の意味を積み上げていると考察。結果、「自軍の兵士達に威嚇する」と補って解読。⑥⑦も同様に解読。

・「可え使む」の直訳は“病気を治させる”となる。これは「自国に歯向かう元敵兵達」を改心させることと考察。結果、「改心させる」と解読。⑧も同様に解読。

・2つ目の「可」はの“適合するさま”は、「自国に歯向かう元敵兵達」を改心させた結果、自国に適合することと考察。結果、「自国に適合する」と補って解読。⑥も同様に解読。

・「其の周る同」の直訳は“敵を取り囲んだ地域の区画”となる。これは④「其の同に周る」の「大騒ぎして抵抗した元敵人民は里等の一定の区画で取り囲んで封じる」の意味を積み上げていると考察。結果、「大騒ぎして抵抗した元敵人民を取り囲んで封じた区画」と補って解読。

・「救」の“治す”は、「自国を支持しない元敵人民」が改心することと考察。結果、「改心する」と解読。⑥も同様に解読する。

<⑥について>
・1つ目と2つ目の「若」の“素直に従う”は、主に素直に従うようになった「自国に歯向かう元敵兵達」等を指すが、最初から素直に従っていた元敵兵達も含むと解釈できる。結果、「若うもの」で「素直に従う元敵人民」と包括的に解読。

・2つ目の「人」の“民衆”は、「素直に従う元敵人民」を指すと考察。結果、「素直に従う元敵人民」と解読。

・「悪ありと相る」の直訳は“悪人がいると鑑定する”となる。この“悪人”は「自国に歯向かう元敵兵達」を指すと考察し、「自国に歯向かう元敵兵達がいると判断する」と解読。

・「同」の“地域の区画”は、⑤「同」で記述された「大騒ぎして抵抗した元敵人民を取り囲んで封じた区画」の意味を積み上げていると考察。結果、「大騒ぎして抵抗した元敵人民を取り囲んで封じた区画」と解読。

<⑦について>
・「然」の“そうではあるが”の“そう”は、解読文⑤⑥によって元敵人民を改心させる試みを行ったことを指すと考察。結果、話の流れを踏まえて「ここまでにしても」と言い換えた。

・「若う使」の直訳は“素直に従う使命”となる。これは敵将軍が放った刺客が与えられた使命と考察。結果、「その刺客が素直に従う使命」と補って解読。なお、この刺客は其十二2-2①「将軍の可愛がる者を殺害する間者」と考察する。

・「与する人を越する悪」の直訳は“親しく付き従うある人を強奪する悪事”となる。これは其十一2-2⑧「敵将軍の可愛がる者を覆い隠す時機を明らかにしてお手本に従って殺害した時は敵将軍が無気力になる恩恵があり、その結果、敵将軍の考えていた計画を強制的に取るのである」に基づけば、「将軍の可愛がる者を強奪する悪事」と解読できる。

・2つ目の「可」の“向き合う”は、「将軍の可愛がる者を強奪する悪事」を口にした元敵兵を尋問するために向き合うのだと解釈。結果、「その元敵兵と向き合う」と補って解読。

・「同にするもの」の直訳は“関わる者”となる。これは、「将軍の可愛がる者を強奪する悪事」に関わっている元敵兵達と考察。結果、話の流れに合わせて「将軍の可愛がる者を強奪する悪事に関わる元敵兵達」と補って解読。

・「右」の“親しむ”は、「将軍の可愛がる者」を指すと考察。結果、「右するもの」で「可愛がる者」と解読。

・「手にする相」の直訳は“手で殺す案内人”となる。この“案内人”は、其十一2-2⑦「敵将軍の可愛がる者を隠れ場所に移動させる随行者の立場を強制的に取れば、敵将軍の可愛がる者を覆い隠す時機を明らかにするのがお手本である」及び其十一2-2⑥「「ちょうど相応しい隠れ場所に移動させる随行者の立場を強制的に取れ」と敵将軍の可愛がる者を殺害する間者に言うのである」に基づけば、愛がる者を隠れ場所に移動させる随行者の立場となった其十二2-2①「将軍の可愛がる者を殺害する間者」と解釈できる。結果、「殺害を手引きする敵間者」と解読。

<⑧について>
・1つ目の「若」の“素直に従う”は、⑥「若」同様に「若うもの」で「素直に従う元敵人民」と解読。

・「虖」の“虎が吠える”は、③「虖」の「虎が吠えるように敵軍を威嚇するのである」の意味を積み上げていると考察。結果、「虎が吠えるように敵軍を威嚇する」と解読。

・「相い悪に可たる」の直訳は“力を合わせて悪人に対する”となる。これは自軍の兵士達と元敵人民が力を合わせて里等を侵犯する敵軍と対峙することと考察。結果、「力を合わせて侵犯する敵軍と対峙する」と解読。

・「同めしめて済す」の直訳は“集合させて増やす”となる。これは話の流れより、自軍の兵士達と元敵人民を集合させて兵士数を増やすことと考察。結果、「自軍の兵士達と元敵人民を集合させて兵士数を増やす」と補って解読。

・「周」の“完備するさま”は、其十一3-3⑥「武器を駆使することを考慮して、町、村、里等に武器を設置することを敵人民に求める」に基づけば、「武器を完備する」と補って解読。

・「左する手」の直訳は“指示しない人”となる。これは⑥「相い左する手」等の「自国を支持しない元敵人民」の意味を積み上げていると考察。結果、「自国を支持しない元敵人民」と解読。

・「右」の“勢力のあるさま”は、自軍の兵士達と元敵人民を集合させて兵士数を増やした正攻法部隊が勢いを生じることと考察。結果、「右たらしむ」で「軍隊に勢いを生じさせる」と解読。

・「相い救う」の直訳は“ある対象を防ぐ”となる。この“ある対象”は陣地にした元敵里等を侵犯する敵軍と考察。結果、「陣地にした元敵里等を侵犯する敵軍を防ぐ」と補って解読。

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