之は往く所毋きに投れば、死たり且つ北かざるなり。死に不いに得るなり、士と民は尽く力めるなり。

其十一3-4

投之毋所往、死且不北。死焉不得、士民盡力。

toú zhī wú suǒ wǎng、sǐ qiĕ bù beǐ。sǐ yān bù deǐ、shì mín jǐn lì。

解読文

①自軍の兵士達と元敵人民の勇気を一つにして、勢いを生じた軍隊は逃亡する隙がない状況に直面すれば、命を投げ出す覚悟を持ち、その上さらに裏切らないのである。敵と命を取り合う覚悟が必要な戦地「死地」において大いに上手くいくのであり、自軍の兵士達と元敵人民は皆尽力するのである。

②この勢いを生じた軍隊に逃亡する隙を与えれば、命を投げ出す覚悟を持たず、その上さらに大いに裏切るだろう。戦地「死地」において上手くいかないのであり、敵軍とせめぎ合うことを無理に求めれば、自軍の兵士達と元敵人民はすっかりいなくなるのである。

③逃亡する隙が無ければ、自軍の兵士達と元敵人民は身を寄せるのであり、軍隊は融通性を失うが、かえって分断しないのである。戦地「死地」において、大いに充実して堅固な“実”を備えれば、従事するこの兵士達は、軍隊の勢いを限界まで出し尽くすのである。

④軍隊の勢いを限界まで出し尽くしている兵士達は、戦線にひきつけられて飛び込む時、硬直する兵士は存在せず、依然として分断しないのである。戦地「死地」において、この兵士達が大いに戦線を求めて何度も飛び込んで敵軍とせめぎ合えば、敵軍の勢いはすっかりなくなるのである。

⑤大いに戦線を求めて何度も飛び込む兵士達は、戦線で戦う他の部隊が消耗する前に払いのけて後方に送り届けながら、大いに敵軍を分断させるのである。軍隊の勢いがすっかりなくなって分断された敵部隊が出現すれば、その敵部隊で従事している敵兵達を大いに手に入れるのである。

⑥分断された敵部隊は、誰もいない場所にひきつけられて飛び込むのであり、その判断には融通性が無く、その上さらに大いに敗走しようとするのである。命懸けで大いに敗走しようとするその敵部隊は、誰もいない場所に大いに執着するのであり、才能・胆力・識見を備えた上級武将は、誰もいない場所をつくることに尽力するのである。

⑦命懸けで敗走する敵部隊が、誰もいない場所に虚弱な“虚”の状態で向かって来た時、隠れている奇策部隊を出撃させるのであり、その上さらに大いに武力で打ち破るのである。打ち破られたその敵部隊が動けなくなって精神力も尽き果てた時、生きたまま敵を取得する間者が、その敵兵達に対して大いに恩恵を施すのである。

⑧動けなくなって精神力も尽き果てた敵兵達は絶体絶命であり、心惹かれる真心のある法規や決まりや富と食糧等の待遇を払いのけないので、ひとまず大いに敵国を裏切るのである。どうして信念や理想のために命を捨てるだろうか、いや捨てない。人民の生活を支える役人が大いに恩恵を施せば、自国に仕返しする覚悟を持った元敵兵はすっかりいなくなるのである。
書き下し文
①之は往く所毋(な)きに投(いた)れば、死たり且つ北(そむ)かざるなり。死に不(おお)いに得るなり、士と民は尽(ことごと)く力(つと)めるなり。

②之に往く所を投(おく)れば、死たること毋(な)し且つ不(おお)いに北(そむ)かん。死に得ざるなり、力(つと)めれば、士と民は尽きるなり。

③往く所毋(な)ければ、之は投(とう)ずるなり、死たり且つ北(はい)せざるなり。死に不(おお)いに得れば、士(こと)とする民は、力を尽くすなり。

④之は、所に往(む)かいて投げるに、死たるものは毋(な)し、且つ北(はい)せざるなり。死に民の不(おお)いに得(とく)して士(こと)とすれば、力は尽きるなり。

⑤之は、死せしむこと毋(な)く投(はら)いて所に往(おく)る且つ不(おお)いに北(はい)せしむなり。力は尽きて死たる焉(えん)あれば、士(こと)とする民を不(おお)いに得るなり。

⑥之は、毋(な)き所に往(む)かいて投げるなり、死たり且つ不(おお)いに北(に)げんとするなり。死たる焉(えん)は不(おお)いに得(とく)するなり、士は民を尽(つ)けしむに力(つと)めるなり。

⑦之の毋(な)き所に投げらるに、死すものを往(おく)るなり且つ不(おお)いに北(に)げしむなり。焉(えん)の死たりて力も尽きるに、士は民に不(おお)いに得(とく)するなり。

⑧之は死たり、往(む)かう所を投(はら)うこと毋(な)く、且(しばら)く不(おお)いに北(そむ)くなり。焉(いず)くんぞ死なんや。士の不(おお)いに得(とく)すれば、力(はなは)だしき民は尽きるなり。
<語句の注>
・「投」は①直面する、②与える、③身を寄せる、④飛び込む、⑤払いのける、⑥飛び込む、⑦ある目標に向けてほうる、⑧払いのける、の意味。
・「之」は①②代名詞、③彼ら、④⑤⑥⑦⑧代名詞、の意味。
・「毋」は①存在しない、②~しない、③④存在しない、⑤~しない、⑥⑦存在しない、⑧~しない、の意味。
・「所」は①②③時、④⑤⑥⑦場所、⑧よろしき状態、の意味。
・「往」は①②③逃亡する、④ひきつけられる、⑤送り届ける、⑥ひきつけられる、⑦送り届ける、⑧ひきつけられる、の意味。
・1つ目の「死」は①②命を投げ出す覚悟のあるさま、③融通性のないさま、④硬直したさま、⑤草木が枯れる、⑥融通性のないさま、⑦消える、⑧絶体絶命なさま、の意味。
・「且」は①②その上さらに、③かえって、④依然として、⑤~しながら~する、⑥⑦その上さらに、⑧ひとまず、の意味。
・1つ目の「不」は①~しない、②大いに、③④~しない、⑤⑥⑦⑧大いに、の意味。
・「北」は①②背反する、③④⑤分ける、⑥敗走する、⑦敗れる、⑧背反する、の意味。
・2つ目の「死」は①②③④其十一1-10①「死」、⑤絶体絶命のさま、⑥命を懸けるさま、⑦動きがないさま、⑧信念や理想のために命を捨てる、の意味。
・「焉」は①②③④~において、⑤⑥⑦代名詞、⑧どうして~であろうか(いや~ではない)、の意味。
・2つ目の「不」は①大いに、②~しない、③④⑤⑥⑦⑧大いに、の意味。
・「得」は①②上手くいく、③備わる、④むさぼり、⑤手に入れる、⑥むさぼり、⑦⑧恩恵を施す、の意味。
・「士」は①②軍人、③④⑤従事する、⑥⑦才能・胆力・識見を備えた人、⑧役人、の意味。
・「民」は①②庶民、③④⑤⑥⑦⑧一般の人々、の意味。
・「尽」は①皆、②すっかりなくなる、③(限界まで全てを)出し尽くす、④⑤すっかりなくなる、⑥⑦空になる、⑧すっかりなくなる、の意味。
・「力」は①尽力する、②無理に求める、③④⑤勢い、⑥尽力する、⑦精神の働き、⑧(病気が)ひどい、の意味。
<解読の注>
・孫子(講談社)の原文は「投之毋所往、死且不北。死焉不得、士人盡力。」と「民」を「人」とするが、中國哲學書電子化計劃「銀雀山漢墓竹簡(孫子)」の原文を採用した。
・この句には八通りの書き下し文と解読文がある。①②③④⑤⑥⑦⑧と付番して、それぞれについて解説する。

<①について>
・「之」は、其十一3-3⑧「兵」の「軍隊」を指示する代名詞と考察。其十一3-3⑧「下働きの者達に武器を駆使する方法を用心深く修練させる将軍は、累積した兵士達の勇気を一つにして軍隊に勢いを生じさせるのである。敵将軍の戦略、戦術を計算して軍隊を移動させた時、敵軍は戦略、戦術を実行できないのであり、自軍が苦しむことは無いのである」に基づけば、「自軍の兵士達と元敵人民の勇気を一つにして、勢いを生じた軍隊」と解読できる。

・2つ目の「死」は、其十一1-10①「死」の「敵と命を取り合う覚悟が必要な戦地「死地」」を指すと解釈。結果、「敵と命を取り合う覚悟が必要な戦地「死地」」と解読。

・「士」の“軍人”は、其十一3-3の内容に基づき、自軍の兵士達を指すと考察。結果、「自軍の兵士達」と解読。②③も同様に解読。

・「民」の“庶民”は、其十一3-3の内容に基づき、敵国から奪い取った町、村、里等の元敵人民を指すと考察。結果、「元敵人民」と解読。②③も同様に解読。

<②について>
・「之」は、①「之」同様に「自軍の兵士達と元敵人民の勇気を一つにして、勢いを生じた軍隊」と解釈。但し、冗長にならないように、又話の流れを考慮して「この勢いを生じた軍隊」と解読。

・2つ目の「死」は、①2つ目の「死」同様に「敵と命を取り合う覚悟が必要な戦地「死地」」を指すと解釈するが、簡略化して「戦地「死地」」と解読。③④も同様に解読。

・「力」の“無理に求める”は、其十一1-10③「士気が激しく旺盛になっている兵士達は法規や決まりを心に覚えておくが、大いに力を尽くして敵軍とせめぎ合う時、法規や決まりは記憶からなくなって命を投げ出す覚悟を持つのである」から類推すれば、戦地「死地」では敵軍とせめぎ合うことがわかる。そのため、戦地「死地」において敵軍とせめぎ合うことを無理に求めることと考察できる。結果、「敵軍とせめぎ合うことを無理に求める」と補って解読。

<③について>
・「之」の“彼ら”は、①「自軍の兵士達と元敵人民」を指すと考察。結果、「自軍の兵士達と元敵人民」と解読。

・1つ目の「死」の“融通性のないさま”は、軍隊が柔軟に動けなくなることと考察。結果、「死たり」で「軍隊は融通性を失う」と解読。

・「北」の“分ける”は、軍隊が分断することと考察。結果、「分断する」と解読。④も同様に解読。

・「得」の“備わる”は、兵士達が身を寄せて分断しないことで其五1-4①「戦略、戦術を使って敵軍を凌駕する道理は、自分の方に投げられた脆い卵を目にとめて固い木槌で打つに等しく自軍に向かって来る脆い敵軍を認識して固い自軍で打ち破るのであり、充実して堅固な“実”と虚弱な“虚”の正確な判断をするからである」等で記述された「充実して堅固な“実”」の状態になるのだと考察できる。結果、「充実して堅固な“実”を備える」と補って解読。

・「民」の“一般の人々”は、「之」の「自軍の兵士達と元敵人民」を指すと考察。結果、ひとまとめにして「この兵士達」と簡潔に解読。④も同様に解読。

・「力」の“勢い”は、軍隊の勢いと考察。結果、「軍隊の勢い」と補って解読。⑤も同様に解読。

<④について>
・「之」は、③「民」の「この兵士達」を指示する代名詞と解釈。この兵士達は軍隊の勢いを限界まで出し尽くしていることを踏まえて、「軍隊の勢いを限界まで出し尽くしている兵士達」と解読。

・「所に往かいて投げる」の直訳は“場所にひきつけられて飛び込む”となる。これは、其十一3-12②「戦線にひきつけられて飛び込む」と同意と考察。結果、「戦線にひきつけられて飛び込む」と解読。

・「得して士とする」の直訳は“むさぼって従事する”となる。これは兵士達が「戦線で戦う他の部隊が消耗する前に払いのける」の状態であり、“むさぼる”の意味に基づけば、何度も戦線に飛び込んで敵軍とせめぎ合うことと考察できる。結果、「戦線を求めて何度も飛び込んで敵軍とせめぎ合う」と解読。

・「力」の“勢い”は、軍隊の勢いと考察。但し、ここでは戦線でせめぎ合った結果、敵軍の勢いが消える文意と考察して、「敵軍の勢い」と補って解読。

<⑤について>
・「之」は、④「民」の「この兵士達」を指示する代名詞と解釈。この兵士達は大いに戦線を求めて何度も飛び込んで敵軍とせめぎ合うことを踏まえて、「大いに戦線を求めて何度も飛び込む兵士達」と解読。

・1つ目の「死」の“草木が枯れる”は、、其五2-3③「解読の注」で解説した「植物が枯れている冬は勢力を意図的に削いだ「おとり部隊」を表現している」から類推すれば、「部隊が衰える」と解読できる。

・「死せしむこと毋く投う」は、「死」を「部隊が衰える」と解釈すれば“部隊を衰えさせること無く払いのける”となる。これは、其十一3-12③「戦線で戦う部隊に後退する意思が無くても、この部隊を払いのける部隊が出現して、他の兵士達が戦う時間に変わるのである」の状態に達する文意と考察。結果、「戦線で戦う他の部隊が消耗する前に払いのける」と解読。

・「所に往る」の直訳は“場所に送り届ける”となる。これは、其十一3-12④「他の兵士達が戦う時間に変われば、払いのけられた部隊は、向かって来る敵兵達が存在しない場所で身を寄せるのである」、其九1-3①「平坦な場所において、傾斜や高低が無くて高くて平坦な土地があれば、将軍は気を配ってその高い所を背にするのであり、命を取り合う「死地」を前方にして後方で兵士達を回復させるのである」等に基づけば、「後方に送り届ける」と解読できる。

・「北」の“分ける”は、③「北」同様に「分断する」と解釈。但し、敵軍を分断する文意であるため、使役形で「敵軍を分断させる」と補って解読。

・「焉」は、「北」で「敵軍を分断させる」を指示すると解釈。結果、「分断された敵部隊」と解読。

・「士とする民」の直訳は“従事している人々”となる。これは自軍が攻め取る「分断された敵部隊」に従事している敵兵達と考察。結果、話の流れに合わせて「その敵部隊で従事している敵兵達」と解読。

<⑥について>
・「之」は、⑤「北」の「分断された敵部隊」を指示する代名詞と解読。

・「毋き所」の直訳は“存在しない場所”となる。これは誰もいない場所と考察。結果、「誰もいない場所」と解読。⑦も同様に解読。

・1つ目の「死」の“融通性のないさま”は、「分断された敵部隊」が逃げ道を指すときの判断に融通性が無いと説くと考察。結果、話の流れに合わせて「その判断には融通性が無い」と補って解読。

・「焉」は、「之」の「分断された敵部隊」を指示すると解釈。この敵部隊は、大いに敗走しようとすることを踏まえて、「大いに敗走しようとするその敵部隊」と解読。

・「得」の“むさぼり”は、「誰もいない場所」に執着することと考察。結果、「不いに得する」で「誰もいない場所に大いに執着する」と解読。

・「士」の“才能・胆力・識見を備えた人”は、「分断された敵部隊」の逃げ道を正攻法部隊が意図的につくる文意であることを踏まえると、各部隊の隊長に指示を出す上級武将と考察できる。結果、ここでは「才能・胆力・識見を備えた上級武将」と解読。

・「民」の“一般の人々”は、③④「民」の「この兵士達」であり、「自軍の兵士達と元敵人民」を指すと考察。結果、簡潔に「自軍の兵士達」と解読。

・「民を尽けしむ」は、「民」を「自軍の兵士達」と解釈すれば“自軍の兵士達を空にさせる”となる。これは「誰もいない場所」をつくることと考察。結果、「誰もいない場所をつくる」と解読。

<⑦について>
・「之」は、⑥「焉」の「命懸けで大いに敗走しようとするその敵部隊」を指示する代名詞と解釈。結果、「命懸けで敗走する敵部隊」と解読。

・「投」の“ある目標に向けてほうる”は、其五1-4①「投」で記述された「自分の方に投げられた脆い卵を目にとめて固い木槌で打つに等しく自軍に向かって来る脆い敵軍を認識して固い自軍で打ち破るのであり、充実して堅固な“実”と虚弱な“虚”の正確な判断をするからである」の意味を積み上げていると考察。つまり、脆い卵である「命懸けで敗走する敵部隊」が「誰もいない場所」に投げ込まれた状況を表現していると考察。結果、「虚弱な“虚”の状態で向かって来る」と解読。

・1つ目の「死」の“消える”は、其一2-5②「死」で記述された「奇策部隊の間者が隠れて出現する場所がある」に基づき、隠れている奇策部隊を指すと考察。結果、「死すもの」で「隠れている奇策部隊」と解読。

・「往」の“送り届ける”は、「命懸けで敗走する敵部隊」が「誰もいない場所」に来た時、「隠れている奇策部隊」を出撃させることと考察。結果、「出撃させる」と言い換えた。

・「北げしむ」の直訳は“敗れさせる”となる。これは主語が武力で攻め取る奇策部隊であることを踏まえると、打ち破ると言い換えることができる。結果、「武力で打ち破る」と解読した。

・「焉」は、「之」の「命懸けで敗走する敵部隊」を指示すると解釈。この敵部隊は、奇策部隊が武力で打ち破っていることを踏まえて、「打ち破られたその敵部隊」と解読。

・「士」の“才能・胆力・識見を備えた人”は、「打ち破られたその敵部隊」を寝返らせる文意であることを踏まえると、其十二2-2①「生きたまま敵を取得する間者」を指すと考察できる。結果、「生きたまま敵を取得する間者」と解読。

・「民」の“一般の人々”は、「打ち破られたその敵部隊」の兵士達を指すと考察。結果、「その敵兵達」と解読。

<⑧について>
・「之」は、⑦「民」の「その敵兵達」を指示する代名詞と解釈。この敵兵達は、動けなくなって精神力も尽き果てていることを踏まえて、「動けなくなって精神力も尽き果てた敵兵達」と解読。

・「往かう所」の直訳は“ひきつけられるよろしき状態”となる。“よろしき状態”は、其十一2-3⑧「敵里等の人民は、このように大いによろしき状態になる真心のある法規や決まりに依拠して従う」で記述されており、この其十一2-3⑧“よろしき状態”の内容は其十一2-3⑦「自軍の兵士になることを敵里等の人民に求める時は、真心のある法規や決まりに従って物事を処理するのであり、大いに富と食糧等を提供すれば敵人民は心変わりをすることを計算しているのである」にある。結果、「心惹かれる真心のある法規や決まりや富と食糧等の待遇」と解読した。

・「焉」は、「之」の「動けなくなって精神力も尽き果てた敵兵達」を指示すると解釈。この敵部隊は、ひとまず大いに敵国を裏切ることを踏まえて、「敵国を裏切ったその敵兵達」と解読。

・「士」の“役人”は、其四1-1③「自軍に敵人民が入り混じっても治める将軍は、敵国に忠誠を誓って自軍を許さない敵人民を管理することを第一にするのであり、人民の生活を支える役人を使って敵国に忠誠を誓う敵人民を豊かにすれば、自国に仕返しする覚悟を抑えて信念や理想のために命を捨てる自軍の兵士となる」で記述された「人民の生活を支える役人」を指すと考察。結果、「人民の生活を支える役人」と解読。

・「力だしき民」の直訳は“病気がひどい人々”となる。これは、ひとまず敵国を裏切った敵兵達が、其四1-1③「自国に仕返しする覚悟」を持っている状態を表現すると考察。結果、「自国に仕返しする覚悟を持った元敵兵」と解読。

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