其十一7-6
彼王霸之兵、伐大國、則其衆不得聚、威加於適、則其交不得合。
bǐ wáng bà zhī bīng、fá dà guó、zé qí zhòng bù deǐ jù、weī jiā yú shì、zé qí jiāo bù deǐ hé。
解読文
①諸侯の盟主となる帝王の軍隊を率いる将軍が、大規模な敵国を攻める場合は、敵軍に多くの人民を集合させることを実現させないのであり、敵軍に対して権勢を増す場合は、敵軍に気持ちが通じ合う諸侯と連合させて援軍を手に入れさせないのである。 ②実力のある将軍は、兵士達の士気を激しくして軍隊の勢いを旺盛にしても大規模な敵国を損なわないのである。敵里等を手に入れる戦略をお手本にすれば敵軍は兵士数を増やさないのであり、敵国の他国と行き来しやすい戦地「交地」では、その他国を治める諸侯と同盟を取り交わして大いに連合する戦略をお手本にすれば敵軍の権勢を凌駕するのである。 ③実力のある将軍が、戦略によって敵軍を敵国に封じれば、敵将軍を驕らせて容易く打ち破るのである。敵国に蓄えを献上して侮らせる戦術をお手本にすれば大いに得意にさせるのであり、その上、盛大な勢いが尽きて敵軍から離れたように偽る戦術のお手本を実行すれば敵将軍は得意になって互いに交戦しないのである。 ④実力のある将軍が、戦術によって敵将軍を驕らせれば、木を伐採して敵里等の近辺に出現させた広く平坦な場所に行くのである。多くの元敵人民によって穀物を集積することをお手本にして大いに具備するのであり、元敵人民が災禍を乗り越えようとして思いを厚くするならば他の元敵里等と行き来して、陣地にした元敵里等を含めた自軍全体で大いに具備するのである。 ⑤実力のある将軍は、人民の生活を支える役人を元敵里等に行かせて、災いする事柄を大体断ち切るのである。刑罰を与えること無く、収穫を集積させることをお手本にすれば多くの元敵人民は自国に順応するのであり、真心のある法規や決まりを実行して収穫等を貪ることが無ければ元敵人民が仲間意識を持って適合するのである。 ⑥兵士達に対して暴力を振るって横暴に振舞う元敵人民が存在すれば、元敵里等に行かせた、人民の生活を支える役人によって平安にするのである。元敵兵の世話役をつけて畏敬させる雰囲気や態度があるならば、その元敵人民を徳のある将軍に接触させることが無いのであり、年貢等を免除する利点をお手本にすれば、自国に適合する元敵人民の人数を増やすのである。 ⑦陣地にした元敵里等を治めた実力のある将軍は、攻めて来る敵軍が出現すれば、元敵人民と諸侯を含めた自軍全体の士気を激しくして軍隊の勢いを旺盛にして、自軍の権勢を優勢にするのである。元敵人民を大いに自国に適合させる方法をお手本にした多人数部隊に勢いを生じさせて、気持ちが通じ合う諸侯と連合するお手本を実行して大いに具備した時、おそらく敵軍の権勢を凌駕して震撼させるのである。 ⑧実力のある将軍は、元敵人民と諸侯を含めた自軍全体をひけらかすことで敵国に自国を立派だと思わせて、自国の君主を王として立てるのが筋道である。敵国と講和の文書を取り交わす時、数多くの敵里等を自国が手に入れて敵国は無くすが、その上、真心のある法規や決まりに従って順応するならば大いに統一することができるのである。 |
書き下し文
①覇たる王の兵を之(もち)いる彼は、大いなる国を伐(う)てば、則ち其の衆を聚(あつ)めること得せしめざるなり、適に威を加えれば、則ち其の交わりと合せしめて得せしめざるなり。 ②覇なる之は、兵を王たるも大いなる国を伐(う)つに彼(あら)ざるなり。聚(しゅう)を得るに則(のっと)れば其の衆(おお)くせざるなり、其の交に得て不(おお)いに合するに則(のっと)れば適の威を加えるを於(な)す。 ③覇なる王の、兵に之を国すれば、彼を大なりとせしめて伐(う)つなり。其の聚(じゅ)を衆(おお)くするに則(のっと)れば不(おお)いに得せしむなり、加(くわ)うるに適に威(おそ)れる則(そく)なせば其の得て交(こもごも)合わさざるなり。 ④覇なる之の、兵に彼を大なりとせしめば、伐(き)る国に王(ゆ)くなり。其の衆に聚(あつ)めるに則(のっと)りて不(おお)いに得るなり、威に加えんとして適(あつ)くすれば則ち其の交わりて合わせて不(おお)いに得るなり。 ⑤覇なる之は、彼を国に王(ゆ)かしめて、兵すること大(おおむ)ね伐(き)るなり。威を加えること不(な)くして、得を聚(あつ)めしむに則(のっと)れば其の衆は適(したが)うを於(な)し、則(そく)なして得不(な)ければ其の交わりたりて合うなり。 ⑥兵に之(お)いて伐(う)つ覇あれば、国に王(ゆ)かしむ彼に大(やす)らかたるなり。適を加えて威あれば、則ち其の得に交わらしむこと不(な)きなり、得を聚(あつ)めざるに則(のっと)れば合う其の衆(おお)くするなり。 ⑦国する覇なる彼は、伐(う)つ兵あれば、之を王たりて大きくするなり。其の不(おお)いに得せしむに則(のっと)る衆に聚(じゅ)あらしめて、交わりと合する則(そく)なして不(おお)いに得るに、其れ適を加えて威(おど)すなり。 ⑧覇なる之は、兵を伐(ほこ)りて、国に大なりとせしめて、彼を王とするは則(そく)なり。其の則(そく)を交(か)うに、衆(おお)き聚(しゅう)を得て其の不(な)くすも、加(くわ)うるに威に適(したが)えば不(おお)いに合わすを得るなり。 |
<語句の注>
・「彼」は①あの人物、②しない、③④⑤⑥⑦⑧あの人物、の意味。 ・「王」は①帝王、②旺盛なさま、③実力において最高の地位にあるもの、④⑤⑥行く、⑦旺盛なさま、⑧王として立てる、の意味。 ・「覇」は①諸侯の盟主となる、②③④⑤実力のあるさま、⑥横暴に振舞う人、⑦⑧実力のあるさま、の意味。 ・「之」は①使う、②③④⑤代名詞、⑥対して、⑦彼ら、⑧代名詞、の意味。 ・「兵」は①軍隊、②戦士、③戦略、④戦術、⑤災いする、⑥戦士、⑦⑧軍隊、の意味。 ・「伐」は①(相手に非があるとして)攻める、②損なう、③叩く、④⑤木などを切る、⑥叩く、⑦(相手に非があるとして)攻める、⑧ひけらかす、の意味。 ・「大」は①②規模が大きい、③④驕る、⑤だいたい、⑥平安な、⑦まさるさま、⑧立派であると思う、の意味。 ・「国」は①②独立した国家、③国に封じる、④地域、⑤⑥地区、⑦国を治める、⑧独立した国家、の意味。 ・1つ目の「則」は①Aの場合は~Bの場合は~、②③④⑤⑥⑦模範とする、⑧筋道、の意味。 ・1つ目の「其」は①②③④⑤⑥⑦⑧敵の代名詞、の意味。 ・「衆」は①多くの人々、②③数を増やす、④⑤多くの人々、⑥数を増やす、⑦多くの人々、⑧数が多い、の意味。 ・1つ目の「不」は①②~しない、③④大いに、⑤無い、⑥~しない、⑦大いに、⑧無い、の意味。 ・1つ目の「得」は①実現する、②手に入れる、③得意になる、④具備する、⑤⑥収穫、⑦適合する、⑧手に入れる、の意味。 ・「聚」は①集合させる、②村落、③蓄え、④⑤集積する、⑥取り立てる、⑦軍勢、⑧村落、の意味。 ・「威」は①②権勢、③恐れる、④災禍、⑤刑罰、⑥人を畏敬させる雰囲気や態度があるさま、⑦震撼させる、⑧のり、の意味。 ・「加」は①増やす、②凌駕する、③その上、④乗り超える、⑤⑥与える、⑦凌駕する、⑧その上、の意味。 ・「於」は①~に対して、②~である、③~に対して、④~を、⑤~である、⑥⑦~を、⑧~に従って、の意味。 ・「適」は①②③敵、④思いを厚くするさま、⑤順応する、⑥正当の地位や立場にある者、⑦敵、⑧順応する、の意味。 ・2つ目の「則」は①Aの場合は~Bの場合は~、②模範とする、③模範、④~ならば、⑤決まり、⑥~ならば、⑦模範、⑧条文、の意味。 ・2つ目の「其」は①②③④⑤⑥敵の代名詞、⑦多分、⑧敵の代名詞、の意味。 ・「交」は①友人、②其十一1-1①「交」、③互いに、④行き来する、⑤友情、⑥接触する、⑦友人、⑧取り交わす、の意味。 ・2つ目の「不」は①~しない、②大いに、③~しない、④大いに、⑤⑥無い、⑦⑧大いに、の意味。 ・2つ目の「得」は①②手に入れる、③得意になる、④具備する、⑤むさぼること、⑥徳のある者、⑦具備する、⑧~できる、の意味。 ・「合」は①②連合する、③交戦する、④全部で、⑤⑥適合する、⑦連合する、⑧統一する、の意味。 |
<解読の注>
・孫子(講談社)の原文は「彼王霸之兵、伐大國、則其衆不得聚、威加於敵、則其交不得合。」と「適」を「敵」とするが、中國哲學書電子化計劃「銀雀山漢墓竹簡(孫子)」の原文に従った。 ・この句には八通りの書き下し文と解読文がある。①②③④⑤⑥⑦⑧と付番して、それぞれについて解説する。 <①について> ・「彼」の“あの人物”は、其十一7-5からの流れを踏まえると自軍の将軍を指すと考察。結果、「将軍」と解読。⑦⑧も同様に解読。 ・「之」の“使う”は、将軍が「諸侯の盟主となる帝王の軍隊」を率いることと考察。結果、「率いる」と言い換えた。 ・「交」の“友人”は、其十一1-11①2つ目の「交」の「気持ちが通じ合う諸侯」を指すと考察。結果、「気持ちが通じ合う諸侯」と解読。⑦も同様に解読。 ・2つ目の「得」の“手に入れる”は、敵将軍が「気持ちが通じ合う諸侯」と連合することで援軍を手に入れることと考察。結果、「援軍を手に入れる」と補って解読。 <②について> ・「之」は、①「彼」の「将軍」を指示する代名詞と解読。④⑥⑧も同様に解読。 ・「王」の“旺盛なさま”は、其七6-2③「兌」で記述された「早朝における軍隊の勢いは士気が激しく旺盛である」の意味を積み上げていると考察。結果、「士気を激しくして軍隊の勢いを旺盛にする」と補って解読。⑦も同様に解読。 ・「聚」の“村落”は、其一2-5④「敵国の町、村、里、集落」を指すのであり、軍争によって奪い取る敵里等と同意と考察。結果、ここでは「敵里等」と包括的に解読した。⑧も同様に解読。 ・「衆」の“数を増やす”は、①「敵軍に多くの人民を集合させることを実現させない」に基づけば、敵軍が兵士数を増やすことと考察できる。結果、「兵士数を増やす」と補って解読。 ・「交」は、其十一1-1①「交」の「他国と行き来しやすく諸侯と同盟を取り交わす戦地「交地」」を指すと考察。但し、冗長にならないように「他国と行き来しやすい戦地「交地」」と簡略化して解読。 ・2つ目の「得」の“手に入れる”は、其十一6-12①「他国と行き来しやすい戦地「交地」では、その他国を治める諸侯と同盟を取り交わす」における同盟を指すと考察。結果、「その他国を治める諸侯と同盟を取り交わす」と言い換えた。 <③について> ・「王」の“実力において最高の地位にあるもの”は、軍隊において最高の地位にある存在と解釈すれば将軍となる。結果、「将軍」と解読。④も同様に解読。 ・「之」は、②2つ目の「其」の「敵軍」を指示する代名詞と解読。 ・「彼」の“あの人物”は、敵軍を敵国に封じた後に驕らせる相手であるため敵将軍と考察。結果、「敵将軍」と解読。④も同様に解読。 ・「伐」の“叩く”は、其五1-4①「段」の“槌(つち)で打つ”と同意と考察。其五1-4①「自分の方に投げられた脆い卵を目にとめて固い木槌で打つに等しく自軍に向かって来る脆い敵軍を認識して固い自軍で打ち破る」の虚実の教えに基づき、「容易く打ち破る」と解釈。結果、「容易く打ち破る」と解読。⑧も同様に解読。 ・「其の聚を衆くするに則る」の直訳は“敵の蓄えの数を増やすことを模範とする”となる。これは其十二5-4⑤「蘇秦は、穀物を献上して機嫌を伺うことで秦国に軽んじ侮らせた上で、秦国に立ち向かう諸侯を動員したのである」に基づけば、「敵国に蓄えを献上して侮らせる戦術をお手本にする」と補って解読。 ・「適に威れる則」の直訳は“敵を恐れる模範”となる。これは、其十一5-4⑥「最高位の将軍は、同盟を結んだ諸侯が戦地に到達することを期待して、盛大な勢いが尽きて敵軍から離れたように偽って、梯子を高く登らせるように敵軍を驕り高ぶらせるのである」に基づけば、“盛大な勢いが尽きて敵軍から離れたように偽る”行為によって自軍が恐れたように見せかける戦術と考察できる。結果、「盛大な勢いが尽きて敵軍から離れたように偽る戦術のお手本」と解読。 <④について> ・「伐る国」の直訳は“木を切った地域”となる。これは、其十一3-2③「全軍は、山の麓の木を伐採することで、あり余る広く平坦な場所を出現させて滞在した上で、兵士達が何度も耕作するのである」の「あり余る広く平坦な場所」を指すと考察できる。結果、其十一6-13①「敵里等の近辺に出現させた広く平坦な場所」の表記に合わせて「木を伐採して敵里等の近辺に出現させた広く平坦な場所」と解読。 ・「其の衆に聚めるに則る」の直訳は“敵の多くの人々によって集積することを模範とする”となる。これは其十一3-3①「敵人民は自軍に対する怒りを捨て去って穀物を山のように蓄えることに尽力する」に基づけば、多くの敵人民によって穀物を集積することと考察できる。結果、「多くの元敵人民によって穀物を集積することをお手本にする」と補って解読。 ・2つ目の「其」の“敵の代名詞”は、②「聚」の「敵里等」を指示する代名詞と解釈。ここでは其十一6-13⑧「陣地にした元敵里等を横ざまに広げていけば、軍隊の隊列と同様に、ひたすら防御するのであり、厳密に防ぐ体制を頼りにすれば敵将軍が自国に服従するだろう」の教えを実行することと解釈できるため、陣地を広げていくための他の元敵里等を指すと考察できる。結果、「他の元敵里等」と解読。 ・「合」の“全部で”は、自軍と陣地にした元敵里等全てが対象と考察。結果、「陣地にした元敵里等を含めた自軍全体で」と補って解読。 <⑤について> ・「彼」の“あの人物”は、陣地にした元敵里等を管理する存在であるため、其十一5-4④「災いを起こす原因となる元敵兵達に対処する、里等で人民の生活を支える役人」の役人を指すと考察。結果、「人民の生活を支える役人」と解読。⑥も同様に解読。 ・「国」の“地区”は、其一2-5④「地」の「敵国の町、村、里、集落」を指すと同意と考察。結果、「聚」の「敵里等」に合わせて、又は既に陣地にした状態であることを踏まえて「元敵里等」と解読。⑥も同様に解読。 ・「兵すること大ね伐る」の直訳は“災いすることをだいたい切る”となる。これは元敵里等において災いの元凶を粗方断ち切ることと考察。結果、「災いする事柄を大体断ち切る」と解読。 ・2つ目の「則」の“決まり”は、其九6-1⑥「令」の「真心のある法規や決まり」を指すと考察。結果、「真心のある法規や決まり」と補って解読。 ・2つ目の「得」の“むさぼること”は、元敵里等で得られた収穫を貪ることと考察。但し、収穫以外にも取り立てる可能性があるため、「収穫等を貪ること」と包括的に補って解読。 ・「其の交わりたり」の直訳は“敵が友情を持つ”となる。これは、其十一6-4④「陣地にした元敵里等において、周到に元敵人民に仲間意識を持たせる」の仲間意識を指すと考察。結果、「元敵人民が仲間意識を持つ」と解読。 <⑥について> ・「伐」の“叩く”は、横暴に振舞う元敵人民が自軍の兵士達に暴力を振るうことと考察。結果、わかりやすく「暴力を振るう」と言い換えた。 ・「適に加える」の“正当の地位や立場にある者を与える”は、其十一5-4②「味方になった元敵兵達を導く元敵兵の世話役が、盛大に収入を増やした状態になると約束すれば、敵国から離反した元敵兵達は自国に依存するのである」に基づけば、横暴に振舞う元敵人民に対して世話役をつけることと考察できる。結果、「元敵兵の世話役をつける」と解読。 ・「其の得に交わらしむこと不し」の直訳は“敵を徳のある者に接触させることが無い”となる。これは、其十5-2④「大いなる褒美を採用すれば仕返しする覚悟を持って離反した兵士達が突き刺して敵将軍が死ぬ」の教えを敵将軍が仕掛けてくることを阻止することと考察。結果、話の流れに合わせて「その元敵人民を徳のある将軍に接触させることが無い」と解読。 ・「得を聚めざるに則る」の直訳は“収穫を取り立てないことを模範とする”となる。これは其十5-1④「歯向かう元敵兵達を大いに心変わりさせる年貢等を免除する利点によって仕返ししたい思いを断ち切らせる」の教えを実行することと考察。結果、表記を合わせて「年貢等を免除する利点をお手本にする」と補って解読。 <⑦について> ・「国」の“国を治める”の“国”は、ここでは陣地にした元敵里等を指すと考察。結果、「陣地にした元敵里等を治める」と解読。 ・「伐つ兵」の直訳は“攻める軍隊”となる。これは陣地にした元敵里等を奪還しにくる敵軍を指すと考察。結果、「攻めて来る敵軍」と解読。 ・「之」の“彼ら”は、陣地にした元敵里等を奪還しにくる敵軍に対峙する自軍であるため、④「陣地にした元敵里等を含めた自軍全体」及び其十一6-13⑥「戦地「瞿地」で驚き恐れて周囲を見回す諸侯の軍隊」を指すと考察。結果、話の流れに合わせて「元敵人民と諸侯を含めた自軍全体」と解読。 ・「大」の“まさるさま”は、其十一7-1①「過」の“越える”で記述された「自軍の権勢が優勢になる」を指すと考察。結果、「自軍の権勢を優勢にする」と解読。 ・「衆」の“多くの人々”は、其五1-1①「衆」と同意と解釈して「多人数部隊」と解読。 ・「適」の“敵”は、②「適」で記述された「敵軍の権勢」の意味を積み上げていると考察。結果、「敵軍の権勢」と補って解読。 ・「気持ちが通じ合う諸侯と連合するお手本」は、其十一7-1で説かれた内容を指すと考察。 <⑧について> ・「兵」の“軍隊”は、⑦「之」の「元敵人民と諸侯を含めた自軍全体」を指すと考察。結果、「元敵人民と諸侯を含めた自軍全体」と解読。 ・「彼」の“あの人物”は、敵国の新たな統治者となる自国の君主を指すと考察。結果、「自国の君主」と解読。 ・「其の則を交う」の直訳は“敵と条文を取り交わす”となる。これは終戦時の取り決めであるため、其十一6-12⑧「講和の文書を取り交わす」を指すと考察。結果、「敵国と講和の文書を取り交わす」と解読。 ・「威」の“のり”は、⑤2つ目の「則」の「真心のある法規や決まり」と同意と考察。結果、「真心のある法規や決まり」と解読。 |